題「フォーリング・ダウン」
(原題"Falling Down")
1993年米 監督:ジョエル・シューマカー 主演:マイケル・ダグラス
媒体:TV放送(吹替え)
(あらすじ)
猛暑のロサンゼルス。まるで狂ってしまいかねない猛暑だ。
妻と別れ、娘の親権を持っていかれたDフェンスは、思い立って彼女らに電話するため、紙幣を両替してもらおうと車から降りて近くのコンビニへ歩いていく。
だが両替を拒否され、Dフェンスは仕方なくコーラを買おうとするが、コーラひとつに85セントも要求する店主に激怒。その時、何かが彼の頭の中で弾けた。
小競り合いになり、店主が護身用のバットを持ち出すが、Dフェンスは逆にそのバットを奪い、怒りに任せて店内をむちゃくちゃにすると50セントをコーラ代として置いて行き、公衆電話に向かう。
やっと電話をかけたものの話し中、その時彼にチンピラがからんできた。
彼らは知らなかった、Dフェンスがバットを持っていること、そして彼が今とてつもなくイラついていることを・・・
(感想)
マイケル・ダグラスのキレた演技が最高なクライム/スリラー、コメディの要素もあるな。PCゲーマーには「POSTALを映画化したようなものだ」といえば分かりやすいかもしれない。
我々の日常の中に潜む矛盾やちょっとしたイライラの素、それらを狂気じみた男が真っ向から断罪する。
その方法もだんだん過激になって行き、観客のスカッと具合も増加する。
両替もしてくれない上に値段が高い店に始まり、誇大広告のハンバーガーショップに不要な道路工事まで、マイケル・ダグラスにかかればイチコロである。
この映画の中でダグラスが演じる男は確かに狂っているとしか言いようが無い。
しかし彼の行動は(やや過激すぎるが)常日頃から我々が心のどこかで少なくとも「誰か是正するべきなのでは」ぐらいには思っているものへの反抗である。
そこがこの映画のキモであり、観客がこの主人公に魅力を感じる由縁である。
誰だって、徹底的に怒りを爆発させたいときはあるのだ。
そういう時は、とりあえずコレ観てスッキリしましょう。良い子は真似しないように(笑