「ボーン・アルティメイタム」
「キングダム/見えざる敵」
「グラインドハウス」
「トランスフォーマー」
「ダイ・ハード4.0」
ベルイマン氏の訃報
「300」
「プレステージ」
「シューター/極大射程」
「メタル ヘッドバンガーズ・ジャーニー」
題「ボーン・アルティメイタム」
(原題"The Bourne Ultimatum")
2007年米 監督:ポール・グリーングラス 主演:マット・デイモン
媒体:劇場
(あらすじ)
CIAにその身を追われながら自分の過去を追い求め、ロシアで自分の殺した男の娘との邂逅を果たしたジェイソン・ボーン。
再び姿を消した彼を、CIAは危険人物として執拗に追い続ける。
そしてボーンはイギリスに姿を現す。トレッドストーンに代わる"ブラックブライアー"の手がかりを知る男の許に。
CIAのノア・ヴォーゼンは彼を追うため、最もボーンに肉薄した女と手を組む。そう、"トレッドストーン"とアボットの所業に辿り着いたパメラ・ランディ。
ランディもまた、ヴォーゼンの方針に疑問を感じながらも、ボーンの潔白を証明するため捜査に加わる。
果たしてCIAはボーンをその手中に収めることができるのか?ボーンは自分の過去を見つけることができるのか?
最後の戦いは、ボーンに休む暇も与えずやってきた。
(感想)
現代諜報アクション映画の金字塔(といっても過言ではないんじゃないかな!?)、
ジェイソン・ボーン三部作もついに完結です!
思えば第一作「ボーン・アイデンティティー」から5年ですか!?
その間にマット・デイモンは「オーシャンズ」と「ボーン」というヒット作にも恵まれ、役者としてもスターとしても成長したようです!
顔なんかキリリと締まっちゃってまあ、「ドグマ」と比べてみなさいよあーた(笑)しかも特筆すべきは目です。この作品においてまさに登場人物たちは目で語り、余計な説明的台詞は殆んどない。それが物語にさらなる深みを与えています。
さて、この三部作、各タイトルこそ原作ママですが、プロットは全体にかなりの変化がありまして。
時代背景や尺の問題があったんでしょうが、個人的には結果的に上手く行ったと思います。この三部作でのスピード感はギリギリの緊張感とカタルシスを高いレベルで持続させてますからねぇ。
特に今作での見所は「ソーシャルステルス」や「クイックステルス」と呼ばれるテクニックです。
ジャングルや暗闇に乗じる慎重な隠密行動ではなく、白昼の都市を群衆に紛れ、一瞬一瞬の素早い判断で敵の包囲をくぐりぬける…
まさに映画でこそ真価を発揮するスリリングな展開で、特に序盤ヒースロー空港でのシークエンスは白眉。
さらにモロッコでの2重追跡、暗殺者との死闘、徐々に浮かび上がる真実、片時も目が離せない展開に脳汁出まくりの文字通り<エクストリーム・ウェイズ>極限の道って感じです!
長きに渡るボーンの旅の終結、観ない手はありませんぜーっ!
ボーン、ヴォーゼン、ランディ、ブラックブライアー、そしてトレッドストーン。
全ての要素がひとつに結びつくとき、ボーンは全てを思い出す・・・そして、何者をも許さない。
<関連リンク>
[前編・続編]
「ボーン・アイデンティティー」(第1作)
「ボーン・スプレマシー」(第2作)
[リメイク/リメイク元]
「狙撃者」 (同原作からの映画化1回目)
▲ by ponpoko-daisaku | 2007-12-19 18:26 |
映画
題「キングダム/見えざる敵」
(原題"The Kingdome")
2007年米 監督:ピーター・バーグ
主演:ジェイミー・フォックス、アシュラフ・バルフム
媒体:劇場
(あらすじ)
ワシントンDC。小学校で参観日に息子の姿を見守る父親や母親たち。
その中にはFBI捜査官フルーリーの姿もあった。
携帯の呼び出しに驚くフルーリー、聞かされたのはサウジアラビアでの無差別テロの情報だった。
犠牲になったのは石油会社に務めるアメリカ人たち。襲われた外国人居住区には、家族も大勢いた。そして時間差を狙った止めの一撃に、FBI捜査官の命までも奪われた。
政治的配慮から現地での捜査にストップをかける司法長官だったが、フルーリーは脅迫ギリギリの方法でサウジ大使を介し5日間の現地調査にこぎつける。
フルーリー、爆破の専門家サイクス、法医学者のメイズ、情報分析官のレビットの4人はサウジに赴き、サウジ警察の監視の下捜査を始めるのだが・・・・・
(感想)
いやーはっは、マイケル・マンが関わったプロジェクトにハズレはないですね。
彼が製作総指揮であり、脚本はマシュー・マイケル・カーナハンにピーター・バーグが監督と無名といっていい若い2人だが、マンが彼らの才能を見抜いたか、はたまた引き出したのか、誰も彼もが素晴らしい仕事をしてます。
撮影のフィオーレは「トレーニング・デイ」「アイランド」を手がけ、写実的な映像が物語に真実味と迫力を与えている。しかもその中で演じているのがジム・フォックスやクリス・クーパーといった実力のある俳優たち・・・文句なし!
プロットとしてもある意味展開的には王道なんですけど、その中のセリフの1行1行や登場人物の一挙手一投足が物語に深みを与え、観る者の心に深く刻み込まれていきます。
前半の静かな敵・・・・「サウジ人の無理解、文化的相違、進展しない捜査」から一転、徐々に互いを分かり合い、信頼しはじめたFBIとサウジ警察に待ち受ける真の敵、テロリストの戦い。その一気にテンションが加速し、緊張感を保ったままラストまで疾走する展開の妙はお見事。マイケルマンイズムとも言えるリアリティのある銃撃戦、男たちの友情、そして信念の戦い・・・この映画のキモはここにあるといっても過言ではないですね。
ポッポコーンを食べる暇も与えませんよぉ!?
そして物語もたけなわとなったラスト、胸を打つ、そして考えさせられる一言・・・・ハリウッド史上に残る印象深いラストシーンだ、と俺は言ってしまいたい。
一体正義とは何なのか・・・誰の正義が、絶対的に正しいといえるのだろう?
そんなメッセージを内包した、それでいて政治的に傾いてもいない、熱い男たちの映画です。
▲ by ponpoko-daisaku | 2007-12-08 20:46 |
映画
題「グラインドハウス」
(原題"Grindhouse")
2007年米 監督:複数(後述) 主演:複数(後述)
媒体:劇場
(あらすじの前に)
この映画の趣旨は、もともとタランティーノが自分を創り上げた愛すべき"B級映画館"を再現しようという試みでした。
表題の「グラインドハウス」とは簡単に言えば場末のB級専門映画館で、タランティーノはそんな映画館で青春を過ごしたわけです。
現代のシネコンが台頭する世界において、タランティーノが自宅で再現していたそのグラインドハウス的映画を、
盟友であり、彼自身グラインドハウス的な映画を撮っているロバート・ロドリゲスと共に再現しよう、というわけです。
それぞれの監督する新作映画、そしてその趣旨に賛同した友人たちの監督した、本編の存在しないニセ「予告編」4本。
それらにB級的彩りを加えて1本の映画にしたのが「グラインドハウス」だったのですが、諸事情により日本での上映は分割し、ディレクターズ・カット版としてそれぞれ公開されることになりました。
しかしTOHOシネマの一部劇場で1週間のみ、本国のバージョンで「グラインドハウス」として公開されました。
後に公開される「デス・プルーフ」「プラネット・テラー」それぞれの感想に細かな話は書くことにして、今回はあくまで「グラインドハウス」として観た感想を、重箱の隅をつつく感じで書きたいと思います。
ニセ予告編その1【マチェーテ】監督:ロバート・ロドリゲス 主演:ダニー・トレホ
(あらすじ)
すご腕の殺し屋マチェーテが請け負った次なる依頼・・・・それは役人の暗殺。
だが依頼はニセモノ、マチェーテは濡れ衣を着せられ追われる身となる。
しかし!やつ等はマチェーテを見くびっていた・・・マチェーテはやられたら!キッチリ!やり返す!
マチェーテの壮絶な復習劇が今、はじまるっ!
(感想)
我らがヒーロー、トレホ様が遂にやってくれます!ワクワクワクワク
「デスペラード」系のロドリゲス的「男たちの挽歌」なわけですが、ニセ予告のクセに火薬量がハンパねぇ!
マチェーテって名前は「スパイ・キッズ」シリーズでもトレホの役名なんですが、関連はあるのかな?
トドリゲス御大の頭の中ではキッチリ構想ができてそう・・・と思ったら!本編が作られるそうですワクワク!
これぞまさに嘘から出た誠ですなー。いやはやっマジで楽しみっっ!!
本編その1【プラネット・テラー】監督:ロバート・ロドリゲス 主演:フレディ・ロドリゲス、ローズ・マクゴーワン
(あらすじ)
毒ガス兵器の流出により、街はゾンビのような化け物たちに支配されてしまった!
ゴーゴー・ダンサーのチェリー、解体屋のレイ、保安官のハーグ、女医のダコタ・・・辛くも生き残った人々は、力を合わせて脱出を計るが・・・
(感想)
正にB級的なロドリゲス監督作。その内容はといえば彼の作品の中でも「フロム・ダスク・ティル・ドーン」を超える人体破壊まみれで、
マシンガン義足が印象的なチェリーを始め、全編これとにかく「ブレイン・デッド」なみの血しぶき・肉片・グロテスク~っ!
ブラックユーモア(ソーセージとかレイピスト#1とか)とドロドロ人肉描写満載のスプラッタホラーで、そこに数多の濃ゆ~いキャラのストーリーが絡んでくるもんだからもうメチャクチャ!
だがしかしそこはロドリゲス御大、クライマックスの展開はかなり燃・え・て・く・る~~~!
デビュー作「エル・マリアッチ」やクルーニーの出世作となった(?)「フロム・ダスク・ティル・ドーン」等等、
正統派オモシロB級作品を撮り続けてきた監督だからこその傑作!
ニセ予告編その2【ナチ親衛隊の狼女】監督:ロブ・ゾンビ 主演:ウド・キアー、オルジャ・フルスティック
YOUTUBE(あらすじ)
第二次大戦中のナチスドイツ・・・その研究所では、人狼を作り出すための身の毛もよだつ人体実験が繰り返されていた・・・
そして彼女らが解き放たれたとき、本当の地獄が始まった!
(感想)
ホラー・アーティストとして名高いロブ・ゾンビが製作!「マーダーライドショー2」で培われたエンタメエログロサービス精神は伊達ではなく、
なんだか観たいような観たくない様なの絶妙なツボをついてくる予告編を作ってくれました!
ウド・キアーやニコラス・ケイジなど、やたら豪華な俳優陣にも要注目だ!(しかもケイジはフー・マンチュー博士役!楽しそう・・・ww)
ニセ予告編その3【Don't ドント】監督:エドガー・ライト
YOUTUBE(あらすじ)
もしその館に足を踏み入れようと思っているのなら・・・止めた方がいい
もしそのドアに手をかけ開こうと思っているのなら・・・止めた方がいい
もし・・・・(以下略)
(感想)
「ショーン。オブ・ザ・デッド」でお馴染みのエドガー・ライト監督作。
古今東西ホラー映画のありがちドッキリシーンは徹底的にパクってパロったバカ予告。
一体このメガネはなんなんだよーっ!
馬鹿馬鹿しさではニセ予告で一位だが、ありそうなのがまたウケますw
ニセ予告編その4【感謝祭】監督:エリー・ロス
YOUTUBE(あらすじ)
人々が喜び騒ぐ感謝祭に、一人の招かれざる客・・・・・
今年の感謝祭には、歌声ではなく悲鳴が響き渡る。【感謝祭】
(感想)
これもまた悪趣味な・・・(笑)ハロウィン、クリスマス、プロムナイトなどなど、
おめでたい日に惨劇巻き起こる映画数あれど、感謝祭に惨劇が起こる映画ってかってあったかぁ!?(笑)
警官が死体の首から滴る血を指で1すくい、ペロリ。「こいつは血だ」バッカじゃねーの!(笑)
性に奔放な若者達の虐殺なんてよくあるシーンですが、チアリーダーががが
そっちの意味で下衆いグロが最低(褒め言葉)。
本編その2【デス・プルーフ】監督:クエンティン・タランティーノ 主演:ゾーイ・ベル
(あらすじ)
テキサス・オースティンでローカルラジオのDJ、ジャングル・ジュリア一行が出会った謎の男、スタントマン・マイク。
スタント用に補強された”耐死仕様”(デス・プルーフ)のチェビーを乗り回すこの男、実はその車で狙った女の乗る車に体当たりし、事故に見せかけ相手を殺し自分は九死に一生を得るのが生きがいというサイコ野郎だった!
何も知らないジュリア達を細切れにしたマイクは入院、退院後新たなターゲットを見つけた彼は新たな車で新たな獲物を追い始めた・・・
(感想)
タランティーノの「無駄話節」が復活したこの新作ではなんとカート・ラッセルを車を使って殺しをやる快楽殺人者として登場。
スタント用のフレームがガチガチにはめ込まれた70年型シヴォレー・ノヴァ、後半では69年型ダッジ・チャージャーというマッスルカーを乗り回し、不気味な笑みを浮かべて女の子をぷち殺してしまいます。
意外と殺す人数は少なかったりしますが、それまでずっと他愛ない会話を繰り広げていた女の子たちが突然あっという間に殺されるのは、感情移入してる分下手にバカバカ人形みたいに殺していく映画より現実感があって怖かったり。
最初の殺しをやったあと、「キル・ビル」でユマ・サーマンのスタント・ダブルをやっていたベルが本人役で登場して、休暇旅行で憧れの「バニシング・ポイント」仕様の70年型ホワイト・ダッジ・チャレンジャーに「会いに行く」あたりからドンドン映画のカラーが変わり始めるのが面白い。
特にラストシーンはこの長い「グラインドハウス」全体のラストとしても見事で思わず拍手もんです。しっかしこの映画のスタントは必見ですよ。
ダッジ・チャージャーとダッジ・チャレンジャーのチェイスが骨太かつ豪快でねぇ。
マッスルカー映画でありサイコスリラー映画でありおバカ映画であり、何よりタランティーノ映画なんだって!(越中詩郎で〆かよ)
・・・とまぁ、3時間が6時間にも感じられるぐらい内容の濃ゆ~い濃ゆ~い映画です。
DVD-BOXにでもなったら是非通してみてください。きっとあなたにも本当の「グラインドハウス」が感じられるはずです。
これぞまさにB級映画マニアのための、いやB級映画クリエイターのための、いやB級映画への真っ向勝負のリスペクトだぁ!!
▲ by ponpoko-daisaku | 2007-09-28 00:21 |
映画
題「トランスフォーマー」
(原題"Transformers")
2007年米 監督:マイケル・ベイ 主演:シャイア・ラブーフ、マーク・ライアン(声)
媒体:劇場
(あらすじ)
中東・カタールの米軍基地に、一機のヘリが突如現れた。
3ヶ月前に撃墜されたはずの機体番号が記されたヘリは、瞬く間に違う「何か」へとその姿を変えると、基地を壊滅させた。
一方、平和な本国の高校に通う地味っ子サム・ウィットウィッキーは、初めての車を買ってもらう事になる。中古車屋で塗装も禿げちょろげたカマロと尋常ならざる運命を感じたサムはその車を手に入れる。が、カマロは時折意思を持っているかのような振る舞いを見せるのだった。そしてある夜、サムはひとりでに走り出したカマロが「立った」のを目撃した…。
(感想)
マイケル・ベイとスピルバーグが手を組んで、しかもトランスフォーマーをやるっていうんだから、楽しさ半分不安な半分。彼らは果たしてどんなトランスフォーマーをの世界を創り出すのだろう・・・?
だが結局蓋を開ければなんて事はない、不安なんて全くの杞憂だったじゃありませんか。
銀幕にあったのは正に新たなTFの世界、コンボイはやっぱりコンボイだったし、メガトロンはやっぱりメガトロンでした!
CGIで描かれるトランスフォーマー達は似ているようで大きくデザインは変わっていますが、その礎となっているものはキッチリ元のトランスフォーマーイズムを継承しており、違和感もなくスッと受け入れる事のできるヤツら。まあ、車からゴリラにモチーフが変わったりもするTFユニバースですから全く問題ないですね(笑)
しかもコンボイことオプティマス・プライムの声は(オリジナルも吹替えも)初代TFアニメでコンボイ司令官役だった声優さん!
このあたりのこだわり、トランスフォーマーへの愛を感じます。スピルバーグが協力に推したんですかねぇ。
プロットはアニメ的にシンプル。善と悪の対比や彼らが地球にやってきた理由などはキチンと説明されますし、主人公が巻き込まれたのはなんでだとか、ちゃんと設定されています。特にストーリーの比重はオートボット(サイバトロン)の斥候としてバンブルと主人公が最初に出会うわけですが、この2人の絆の物語も描かれているのがいやが上にも燃えてしまいます。サイバトロンの主役といえばコンボイ!というイメージはあるわけですが、あえて彼を狂言回し的なポジションに置き、地味な少年のサムと若き地球外生命体が互いを信頼し、必要としてゆく流れは逆にファンでないマイケル・ベイだったからこそやり得たアレンジでしょうし、結果的にそれが実写版TFでは上手く行っていると思いました。
ベイらしい、随所に織り込まれたユーモアが微笑ましくて、サム宅でのシーンなんかは巨大なTF達が右往左往する様にクスリとしてしまいます。
異星人飛来モノではカルチャー・ギャップの場面は定番の笑いどころなわけですが、それをTFに取り込むという発想が面白いですね。
そのほかにもバンブルの茶目っ気たっぷりな仕草やちょこまかと動き回るフレンジーなど、命を吹き込まれたTF達の挙動はカッコよかったり可愛かったりで、大作さん困っちゃう(何で?
オートボットではバンブルとコンボイ、ディセプティコン(デストロン)ではメガトロン、フレンジー辺りが活躍目覚しいですが、その他のキャラは印象が薄かったのはやや残念ですね。ジャズとか・・・スタースクリームは、原作どおりメガトロンと仲悪そうなのが良く出てましたが。
続編が合ってもおかしくないラスト、というか原作ファンならいやでも期待しちゃうかな?な展開は必見ですね、いやはや。
とにかく原作を知ってても知らなくてもめちゃくちゃカッコイイロボット達の活躍には目を見張ったり思わず笑ったり、二大ビッグ・ネームが名を連ねるに相応しいビッグ・ムービー!
▲ by ponpoko-daisaku | 2007-09-18 13:58 |
映画
題「ダイ・ハード4.0」
(原題"Live Free or Die Hard")
2007年米 監督・レン・ワイズマン 主演:ブルース・ウィリス
媒体:劇場
(あらすじ)
時代はデジタル全盛期となり、すっかり時代の波に取り残されたアナログ刑事マクレーン。
ついにホリーと離婚し、娘にも中々口を利いてもらえないハゲとなったマクレーンは、何の因果かFBIの要請でカムデンの雑魚ハッカーの身柄を確保する羽目に。
単なるガキのお守りになるはずだったが、ハッカーを狙った重武装の男たちに襲われるマクレーン。
必死で逃げ出し、2人はFBIへと向うのだが、事件は既に動き出していた。
アメリカの交通機関が全てテロリストによって操られ、ワシントンの信号が全て青になるという異常事態に。
一体テロリストの目的とはなんなのか、ハッカーとの関係とはなんなのか・・・。
全米を襲うデジタル・テロに世界最強のアナログ野郎、マクレーンが(成り行き上)立ち向かう!
(感想)
マクレーン、銀幕に堂々復活!
「ダイ・ハード」第一作で、従業員の現在位置を教えてくれるパネルを動かしながら交わした「便利な世の中だな」「そのうちトイレでケツまで拭いてくれますよ」なんて会話も今は昔、ウォシュレットという本当にケツを拭いてくれる機械が登場するご時勢と相成りまして。
デジタルは生活の要となり、デジタル技術無しには生きられないというのは最早個人だけでなく国家レベルでのオハナシ。そんなデジタル・ライフラインを全て絶たれたら一体どうなるのか!?
交通網停止、株式市場停止、連絡手段停止、何もかもが使い物にならなくなる・・・
そんな時、本当に頼りになるのは何か、己の肉体と頭脳のみ!元々それしか使ってない―いや使えない―マクレーン、久方ぶりに自分の不運を呪いながら、「他にやる奴がいないから」未曾有のテロに立ち向かう羽目になっちゃうのです。
いやはや、しかし監督の手腕には脱帽です。「アンダーワールド」シリーズでその名を世界にとどろかせたワイズマン、今回も「ダイ・ハード」の名に恥じぬ作品を見事に描き出しました。
個人的には1に匹敵する作品であり、シリーズをわかって作ってらっしゃる!と感嘆してしまいました。
シリーズお約束の「結局目当ては金」なテロリストはわかりやすくていいです。
最近の映画ではとかく悪役の理由や出自は複雑な経緯があって同情の余地くらいあってもいいもんですが、マクレーンの相手はやっぱり根っからのワルでないと!
「3」のゼウスとはまた違う、ジェネレーションギャップを感じるハッカー・マットとマクレーンの掛け合いや、ホリーを思い起こさせる娘ルーシーのニヤリとしてしまうキャラ、破天荒ながら映像の巧みさで「いやいや絶対死ぬから!・・・・・でもマクレーンなら或いは・・・」と納得させてしまう怒迫力バトル!
車にヘリになんと戦闘機まで相手にしちゃいます。しかも米軍のちょー最新鋭戦闘機(なんとまだ制式配備前)F-35ライトニング!劇中でのVTOL機ならではのハイウェイ・チェイスは映画のハイライトにもなっております。
さぁ劇場で堪能したまへ、13年ぶりののののの・・・(タメ)イピカイエー!
▲ by ponpoko-daisaku | 2007-08-03 20:50 |
映画
去る7月30日、映画界の巨星イングマール・ベルイマン氏が亡くなりました。
スウェーデンにおいてほぼ唯一と言っていい、世界的に名の知れた映画監督であり、
第二次大戦前に生まれた氏は「第七の封印」「野いちご」神の沈黙三部作など、映画史に残る作品を数多く創造しました。
オスカーに9度をノミネートを受けたのを含め、81の賞にノミネートされ、58の部門で受賞暦を誇っています。
その作品のジャンルや、活躍の年代を考えると、
恐らく今の日本ではあまり知名度は高くないでしょうが・・・
シュワルツェネッガーの「ラスト・アクション・ヒーロー」のラストで、「第七の封印」の死神の役柄でのマックス・フォン・シドーが登場したりと、彼の生み出した古典的名作は業界では今も愛されているようです。
89歳。天寿を全うしたといっていいでしょう。
03年のテレビ映画「サラバンド」が遺作となりました。
60本以上の作品の監督、脚本を手がけた、まさに映画人でした。
最愛にして最後の妻、イングリッドと天国で共にいるのではないでしょうか。
映画を愛するものの端くれとして、彼の死を嘆くのではなく、彼がこの世界に在った事に感謝し、忘れずにいたいと思います。
合掌。
▲ by ponpoko-daisaku | 2007-07-31 17:46 |
映画
題「300<スリーハンドレッド>」
(原題"300")
2006年米 監督:ザック・シュナイダー 主演:ジェラルド・バトラー
媒体:劇場
(あらすじ)
紀元前480年。
ペルシアの王クセルクセスはその巨大な軍隊により領土を次々と拡大していた。
ギリシアへの侵攻の手始めとしてスパルタへと使者を送ったクセルクセスだが、スパルタの王、レオニダスは服従を拒否、使者を皆殺しにする。
「スパルタは何者にも屈しない」確固たる決意を胸に挙兵を求めるレオニダスだったが、
スパルタの政治を司る司教たちの予言は戦をしてはならぬというものだった。
葛藤の末、レオニダスは挙兵ではなく、自由意志で王の護衛として精鋭300人を従え、テルモピュライへと向った。
狭い山道でペルシア軍の数の利を封じ、クセルクセスを打ち負かすために。
一方その頃、王妃ゴルゴはスパルタの内政の要である長老会に働きかけ、王への援軍派兵を試みるが・・・・・。
(あらすじ)
実際にあったテルモピュライの戦いをベースにしたフランク・ミラーのコミックの映画化です。
「シン・シティ」でロドリゲスによってその作品を完全再現されたミラー、今度も原作に忠実にかつ映画的な山場も加えて、素晴らしい映画に仕上がってます。
ミラーは時代と人材に恵まれてますねぇ・・・(マクファーレンの「スポーン」実写版とかさぁ/笑 いや、好きだけども・・・)
光と影のコントラストや、パースをそのまま再現した人物対比(クセルクセスがめちゃデカい!)そして正に漢汁(おとこじる)溢るるセリフの数々・・・男闘呼の心が震えて止まらないぜ!しかもスパルタの皆さん筋骨隆々で、その肉体美たるや大作さん涎が出ちゃいますよ(*´¬`*)ジュルリ
映像面ではデジタル処理により、現実とも劇画の世界ともつかぬ不思議な空気を産み出していますし、台詞は簡潔で力強い。まさにエンターテイメントとしての芸術。
歴史考証的にはそれほど忠実というわけではありません(スパルタ人は鎧の類は一切着けていないし、テルモピュライの闘いには一応スパルタ側にも援軍はいました。・・・200万のペルシアに対して、援軍5000ですがね)
が、押さえるべきツボはしっかり抑えていて、特に最後もちゃんと(映画的に都合よく改変してなくて)やり遂げているのはどう仕事したらいいか皆わかっているなという。
監督のザック・シュナイダーは「ドーン・オブ・ザ・デッド」を撮りましたけど、これも大作さんリメイク元の名誉を汚さずに作っているので好きなんですよ。
逆にゴルゴとセロンの駆け引きなんかは、映画オリジナルの要素らしいですが、当時の国家としては女の地位は比較的良かったスパルタの感じが出ていて嫌いじゃないですね。ラストへの布石ともなっていますし、オリジナル部分と綺麗に繋がっていると思います。
さぁ、肉体と肉体のぶつかり合い、信念と野心の闘い、動く劇画の世界へいざ!
This is what we watch,This is what they created!THIS IS 300!!
▲ by ponpoko-daisaku | 2007-07-28 10:14 |
映画
題「プレステージ」
(原題"The Prestige")
2006年米 監督:クリストファー・ノーラン
主演:クリスチャン・ベール/ヒュー・ジャックマン
媒体:劇場
(あらすじ)
19世紀末ロンドン、科学が未だ魔法のような存在であり、奇術師という現代の魔法使いがNo.1エンターテイメントの時代。
同じ師匠から技を学び、同じイリュージョニストとしての高みを目指していた2人のマジシャン、アンジャーとボーデンの明暗はしかし、彼らがサクラとして行う奇術の事故をきっかけに分かれていく。
事故で妻を失い、真摯にイリュージョンに取り組むが栄光をつかめないアンジャーと、家庭を持ち独創的な奇術で人気を博すボーデン。
嫉妬に駆られたアンジャーはなんとしてでも彼の得意奇術「瞬間移動」のタネをつかもうと、自分のアシスタントをボーデンの許へ送るのだが・・・
(感想)
さてさて、「メメント」のクリストファー・ノーラン監督が、またもやひとクセある映画を持ち込んでくれました。
19世紀末の、現代と中世の名残の合いの子のような時代を舞台に繰り広げられるマジシャン2人のなんとも形容しがたい確執の物語は、衝撃のオープニングで観客を驚かせた後も二転三転し、その世界へとグイグイ引き込んでくれます。
とにかくこの作品を彩っているのは、興味深いシナリオというキャンバスの上に描かれる映像美、そしてその美しくも妖しい世界に生きる登場人物たちの色気ですね。
特に主役の2人、クリスチャン・ベールとヒュー・ジャックマンから漂う艶かしさといったらもう!ベールのナイーヴさを前面に出した雰囲気と、ジャックマンのワイルドさを抑えた振る舞いが新たな一面を見せてくれますねぇ。
キーパーソンの1人であるニコラ・テスラを演じるデヴィッド・ボウイもおヒゲがダンディな出で立ち!この人はホント幾つになっても瑞々しいなぁ(´_`*)
時間軸が交錯し、夢とも現実ともつかぬエンターテイメントの世界、その表と裏を見せてくれる2時間と少し。一見、超人的な能力を盛るマジシャンという存在の人間的な部分、その愛憎というのがおどろしくも美しい。
台詞の端々や役者たちの立ち居振る舞いはまさに奇術的な色合いを帯びていて、まるで映画それ自体がマジックのよう。
そう、この映画はただ奇術をモチーフにしたただけの映画ではなく、奇術的に構築された映画なのです。
だから普通の映画とは少し観方も魅せ方も違いますね。
是非、「騙されちゃって」下さい。あなたは、身構えた時には既にノーランの罠に片足を踏み入れているのですから―。
▲ by ponpoko-daisaku | 2007-07-21 16:35 |
映画
題「ザ・シューター/極大射程」
(原題"Shooter")
2007年米 監督:アントワン・フークワ 主演・マーク・ウォルバーグ
媒体:劇場
(あらすじ)
米軍に所属していた凄腕の狙撃手ボブ・リー・スワガー。
エチオピアの任務で相棒を失った彼は今は世捨て人となり、愛犬と山中で静かに暮らしていた。
そこに現れたのはジョンソン大佐とその部下。彼はスワガーに遊説中の大統領の暗殺計画と、その阻止の依頼を聞かされる。
「愛国心」の言葉に心を動かされたスワガーは狙撃ポイントを推測する役目として阻止計画に参加するが、狙撃は実行されスワガーは撃たれた上に狙撃犯の濡れ衣を着せられる。全てはジョンソンによる罠だったのだ。
辛くも逃走したスワガーはある男に目をつける。FBIのメンフィスは逃走する彼に襲われたが、狙撃後の出来すぎた展開に疑問を抱き独自に調査を開始する。昨日までは名誉の為に。今日からは正義のために――――。スワガーの命を懸けた戦いの結末は・・・
(感想)
いやぁ、まさかウォルバーグをこんなにカッコイイと思う日が来るなんてね!(笑)
彼はヒゲの方がいいですねぇ。お口周りがスッキリしてるとサル顔が目だっていやだわ(笑)
・・・とまぁ冗談はさておき(冗談じゃないけどねw)、この映画はなかなかエロいですよ!(銃好き的にね)
狙撃手を描いた映画としてはトム・ベレンジャーの「山猫は眠らない」に次ぐリアリズムではないでしょうか。
冒頭を始め、ロングショットではどこにいるか(観客にも)わからない偽装、戦術、どれをとってもタクティカルかつクール!
狙撃だけでなくCQB、ステルスキルなど特殊部隊的戦闘てんこ盛りで大作さんヨダレがでそうすよ!
特に必見はスワガーの愛銃「シャイアンM200」!.408口径という専用弾を使うエッジの利いたデザインが素敵なこの大型ライフル、登場シーンこそ短いですがバッチシ印象を残すカッコよさ!それを完璧なプローン(伏せ)の体勢からスワガーが発射するシーンは鳥肌もんです。
そして「トレーニング・デイ」「ティアーズ・オブ・ザ・サン」といった作品を撮ってきたフークワらしく社会を斬る事も忘れてはいませんねぇ。
フークワ作品としては珍しく「良い作品だけど重い」よりエンターテイメント寄りなので万人が楽しめる作品になっています。
実は原作ではもっと狙撃偏重というか狙撃フェチといっていいような変態狙撃小説でして、この辺派手なアクションも登場する本作は原作派は難色を示しているようですが、正直アレをまんま映画化したらすごくテンポが悪くてつまらんよ(笑)時代を現代に直し、中だるみしない映画にした本作は「ちゃんと中身のあるエンターテイメント」としてキッチリ仕上がっていて好感が持てます。
スワガーと好対照をなすメンフィスのキャラも人間味があっていいですし、グローバーの悪役っぷりにもニヤニヤとヒューマン・ケミストリーも◎!
観ればあなたのハートも漢(おとこ)スワガーに撃ちぬかれる事間違いなし!!!(まとめ方ダセエエエエエエエエ)
▲ by ponpoko-daisaku | 2007-07-14 00:17 |
映画
題「メタル ヘッドバンガーズ・ジャーニー」
(原題"METAL:A hedbanguer's Journey")
2005年加 監督:サム・ダン(兼製作/脚本)
媒体:劇場
(あらすじ)
1986年、世界の若者たちは「鋼鉄の音」に魅了されていた。
長髪の頭を振り乱し、エアギターを弾きながらメロイック・サイン(ホーン・サイン)を高々と掲げる・・・
そんなメタル・ファンとメタル・バンドの様子を大人たちは批判し、糾弾し、断罪し、規制しようとした。
そして今もメタルはカントリーやクラシック、ポップスと同等の芸術ではないという認識は少なくない。
「何故そんなにもメタルは嫌われるのか?」
人類学者でメタル・ファンのサム・ダンは、この疑問を胸に世界各地を飛び、メタル・バンドにインタビューを行い、メタルの本質を探る。
(感想)
大体、字幕監修やパンフにマサ・イトーこと伊藤政則(ヘヴィメタル・ヘヴィロックを日本で強力にプロモートした)が出てるあたり気合の入れ方が違う(笑)。
映画の冒頭、カウントダウンが8から始まる。8・・・7・・・6・・・そして「66」、「666」へと変化してゆく。
そしてそれに被さり始まる音楽、アイアンメイデンの「The Number Of Beast」!!
ヘッドバンガーの心をガッチリ掴む心憎い演出で幕を開けるこのメタル・ドキュメンタリーは、真実のメタル・ファンを満足させるとびっきり濃い内容だ。
ブルース・ディッキンソンに始まり、ブラック・サバスのトニー・アイオミ、スリップノット、アーク・エネミーやスレイヤーにトゥイステッド・シスターetc,etcというマニア必見のメタルな男女達にインタビュー。
さらにメタルに対する風当たりが強かった当時の映像やライブ・フッテージ、ドイツでのフェスの様子など様々なロケーションと様々なアーティストがごった煮に近い状態で網羅されている。
メタルのルーツに始まり、ファンの生態、多様なメタルのジャンル、宗教との関連性等を、それらの映像を資料にわかりやすく分析しているので、
「メタルに興味があるけど、まだよくわからない」という初心者にも、「俺はサバスからオペスまで数百枚もメタルのレコードを持ってるぜ!」な筋金入りメタル・ファンにもより深くメタルの世界を知る指南書となる。
特にトゥウィステッド・シスターのスナイダーが彼らの歌詞に噛み付いたPRMCに反撃するエピソードや、
ブラック・メタルの本場ノルウェーに存在する「モノホンな悪魔崇拝主義」のバンド・メンバー達など、ただ単にメタル・アルバムを聴いているだけではわからないメタルの側面や歴史を教えてくれる。
このドキュメンタリーはヘッドバンガーにとって教科書となり、各メタル・バンドの「アティテュードのフェス」となる、まさにマスターピースだ。
全国各地のヘッドバンガーよ、見逃すな、鋼鉄の音の何たるかを語る、鋼鉄のごとく頑強な、唯一無二のドキュメントを!
▲ by ponpoko-daisaku | 2006-07-27 23:18 |
映画