題「戦国自衛隊1549」
2005年日 監督:手塚 昌明 主演:江口 洋介
媒体:劇場
(あらすじ)
2003年の10月、自衛隊富士駐屯地。
ここで人工磁場発生器の実験を行っていた中隊が事故により行方不明になった。
その3日後、彼らが消えたその場所に一人の男が馬に乗って現れる。
彼は遥か460年前の戦国時代からやってきたのだ・・・
事故から2年後。元陸自の精鋭部隊の一員であった鹿島の元に当時の実験の指揮官である神崎と森が現れる。
二人はタイムスリップ事故のこと、戦国時代へ飛ばされたのは鹿島の元上司である的場であることを継げる。
彼らと、戦国時代からこちらにやってきた飯沼七兵衛に説得され、彼らの率いる部隊に加わり的場の隊を救出に向かう。
人工磁場発生器の磁場に飲み込まれ、戦国時代へと辿り着いた救出部隊だったが、指揮所を構えヘリを偵察に出した直後攻撃される。
逃走するもかなりの人員を失った救出部隊、彼らの元に現れたのは意外な人物だった。
(感想)
もちろん半村良を原作とした"サニー"千葉真一の熱演が見ものだった「戦国自衛隊」のリメイクだが、最初の映画の面影は微塵もない。
むしろプロットは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や「ターミネーター」シリーズに近い。
アクションはハリウッドライクな動きと殺陣が合わさった感じで新鮮だ。
陸上自衛隊が協力した戦闘シーンや兵器の描写もお好きな人にはたまらない。
脚本も紋切り型ではなく意外としっかり練られていて、プロット自体は割と王道なのだがなかなか読めない展開で面白い。
伏線や演出も凝っているし、俳優達の演技も中々。邦画の中ではかなり健闘しているだろう。
昨今の邦画の傾向として作品にこめられたメッセージがダイレクトすぎるきらいもあるが、作中の人物の台詞として違和感があるわけではないのでそれが気になって映画に入り込めないということもない。
千葉真一版のような、ある意味では無軌道な映画ではなく、荒唐無稽な設定にリアリティを加え、現代的に上手くアレンジされた良作だ。