題「トータル・リコール」
(原題"Total Recall")
1990年米 監督:ポール・ヴァーホーヴェン
主演:アーノルド・シュワルツェネッガー
媒体:レンタルVHS
(あらすじ)
毎夜火星旅行の夢に悩まされている労働者、ダグ・クエイド。
ある日彼は偽者だが精巧な記憶を植えつけることで本当に旅行したような気分が味わえるというリコール社の仮想トリップを試してみる。
秘密諜報員、異星人、ブルネットの女のオプション付きで・・・・・・。
しかしトリップは失敗する。クエイドは実は元火星の組織のエージェントで、消されていた記憶がトリップの際に甦ってしまったのだ。
リコール社はそこへ行ったという記憶を消しタクシーに乗せて帰らせる。
しかしクエイドを待っていたのは監視役としての正体を現した仕事仲間だった。
反射的に彼と仲間を殺したクエイドは自宅に帰るが、妻も組織の一員だった。
謎に包まれた協力によってクエイドは追っ手を振り切り、組織を壊滅させるため火星へ向かうが・・・・・・
(感想)
フィリップ・K・ディックの短編を大幅にアレンジ、二転三転するストーリィとアクションを盛り込んだエンターテイメント大作。
ヴァーホーヴェンテイストがふんだんに盛り込まれ、(今作では軽めだが)下品なユーモアにグロテスクなミュータントなどが多数登場し楽しませてくれる。
中でも火星港で登場するメカはトンデモなくて面白い。びっくりするのはこれから♪
一体これは紛れも無い現実か、それとも性質の悪い悪夢なのか。
エキサイティングにしてスリリングな冒険は飽きが来ない。静と動が交互に展開し、火星のホテルの一室での対話は白眉。
ややSF的表現は古臭くなった感もあるが、それでも現在でも立派に通用するだろう。赤が強い映像の雰囲気が火星らしくてよい。
ラストは壮大にして爽快でハリウッドらしさも全快で素敵だ。
シュワちゃんの顔がいじられまくりで可哀相な一本(笑)。