題「必殺処刑コップ」
(原題"Extream Justice")
1993年米 監督:マーク・L・レスター 主演:ルー・ダイヤモンド・フィリップス
媒体:TV放送(吹替え)
(あらすじ)
正義感が強すぎる余り、容疑者に過剰な暴行を加えてしまう刑事ジェフ。
内務部の調査から彼を救ったのは、かってのパートナー、ヴォーンだった。
彼がリーダーとなって暗躍する、凶悪犯を専門に追うロス市警の秘密部隊SISの新たな一員として加わったジェフだったが、SISは警告なしの発砲や射殺を前提とした処刑部隊だった。
戸惑いつつも、ヴォーンの持論に心を動かされ、迎合してゆくジェフ。
しかし、現行犯逮捕のために女性がレイプされているのに突入しないヴォーンらに業を煮やしたジェフは、チームプレイを無視しレイプ犯達の所へ飛び込んでいってしまう。
(感想)
ポリス・ブルータリティ(警官の容疑者への過剰な暴行や発砲)を題材にした、
派手なバイオレンスに社会派の一面も織り込んだ作品。
「死んだ凶悪犯は、もう二度と犯罪は犯さない―」そんな理念の下、容疑者を射殺するSIS。
原題である「究極の正義(Extream Justice)」である。
エンターテイメントとしてその銃撃戦を観つつ、我々の心の中にはある疑問が芽生える。
「これはやりすぎではないのか」と。
しかし同時に、短すぎる刑期や犯罪に甘い司法に対しても、怒りを覚える。
彼らのやっていることはジェフの恋人の記者によって「単なる処刑よ」と断罪されるが、劇中のセリフのとおり「死んだ凶悪犯には最早罪を犯せない」のもまた事実なのだ。
そのジレンマを捉えている、B級の中でも異彩を放っている映画といえよう。
SISは、究極の正義か、警察の恥部か。
しかし、ポリス・ブルータリティが発生する背景にはいつも、凶悪犯罪と、歪んだ思考の犯罪者がいる。
・・・・・・あ、この手の映画の「実録」とか「実話」は往々にしてウソか良くてJAROに聞いたらどうJAROうな誇張なので、アメリカはそこまでダーティハリー症候群に甘くないっすよ(^^;)