題「十二人の怒れる男」
(原題"12 Angry Men")
1957年米 監督:シドニー・ルメット 主演:ヘンリー・フォンダ
媒体:レンタルVHS
(あらすじ)
17歳の少年が父親殺しの容疑で起訴される。
事件の評決は陪審に委ねられた。
そこへ集まった12人のうち11人は当たり前のように即決で有罪を主張するが、
満場一致が必要な陪臣でた1人だけは無罪を主張する。
その陪審員は他の者達の先入観や決め付け、
状況証拠の不確実さを説き、この陪審の危うさに反論していく。
(感想)
映画のシーンの9割以上が一つの部屋で議論を交わす。
言ってしまえばそれだけの映画。
しかしその内容は驚くほど密度の濃いものであり、
唯一無二であるかのように思われていた推論が、
一人の男の呈した疑問から砂上の楼閣であることが明らかになってゆく。
その過程と、心に残る台詞、メインの俳優たちの演技。
古きよき時代のハリウッドが、ここにある。